「紘紀、お待たせ。」





少しだけ声を掛けにくい気持ちを胸に抱いて発した言葉。





「待たされた。」





紘紀は笑いながらそんな事を言う。






「あっ…………ゴメンね!?」






「冗談、行こうぜ。」





「歩きで行くの??」





「どっちが良い??歩き??バイク??」





「えっ!?バイク持ってるの!?」





「大型ですけどね??」





「大型!?乗たぁい!!」




バイクを見たりするのが大好きなあたしにとって紘紀の一言はあたしのテンションを上げるのには最適だった。






「じゃあ、そんなに乗りたいなら乗ってくか。」





「やったぁ~!!」





あたしは紘紀に飛びついた。





「わっ!!」





「紘紀、大好きぃ~!!」





「っっ!?冗談でもそれは言っちゃいけません/////////」





「冗談じゃないよ??そんなに顔赤くなるようなこと言った??」





「はぁ、天然って怖いな…………よし、じゃあ持ってくるから待ってろよ。」





「うんっ!!早く帰ってきてね!!」




「はいはい、おとなしく待っててください。」





「はぁ~い!!」





今のあたしは上機嫌。




あっ!!そうだ!!




実紗にメールしておかなくちゃ!!




あたしはケータイを開くと実紗にメールを作った。