「あれっ??夕希??」




「ふえっ!?」



突然、紘紀に話しかけられて可笑しな声が出た。




「プッ、なんだよ今の声はっ!!」



紘紀はまだ額同士をくっつけたまま笑う。




「紘紀ぃ……………。」



心臓も頭も爆発寸前でうっすらと目に涙が溜まっていく。




「ん??どうした??」




「顔が近くて緊張するぅ………。」




まともに声も出ない状態で言った。



「っっ!?」



紘紀はすぐに顔を離した。




しかし、その横顔はどこか赤くて…………。




「紘紀??」



「ちょっ!?今はこっち見ないで!!」




「えっ………??」




あたし、今もしかして紘紀に何かしちゃった??



だけど、考えても答えは出てこなくて…………。




「紘紀ぃ~。」



紘紀に抱き付いて顔を覗いた。



「わっ!?夕希っ!?」



紘紀は驚いた表情であたしを見る。




「なんかあたし、しちゃった??」



じっと紘紀を見つめると…………。



「っっ\\\\\」



「あれっ??紘紀、顔が赤いよ??」



今の紘紀の顔は林檎に負けないぐらいの赤さになっていた。



「だからっ\\\\\見るなって言ったのにっ\\\\\」




「もしかして、照れてるの??」




「………あぁ゛、そうだよ!!夕希があまりにも可愛いからなっ!!」



そう言って、グイッと腕を引かれて紘紀の腕の中に閉じ込められた。