最初は、ただ他の人に冷やかされるのが恥かしいから照れてるのかと思った。




だけど、千里は付き合ったその日に皆に言った。




『夕希は俺のだから誰も手は出すなよ』




そうあたしを抱き締めながら言ってくれた。




でも……………。




その翌日には違う女の子と一緒に登校してきた。




「あれっ??」




朝、千里から『一緒に行けない』ってメールが来たのに………。




あっ…………でも、たまたま会ったのかもしれない。




あたしは約束を忠実に守ろうとした。




千里を本当に好きだから。




初めての恋だから……………。




千里には話したことのない想い。




あたしは千里に一目惚れだった。




その人目を引く綺麗な整った顔つきや雰囲気。




そして、何よりあの濁りのない綺麗な笑顔に。




だけど、いつ頃だったか……………。




千里はそのあたしの大好きな笑顔であたしに残酷なことしか言わなくなってしまった。