すると……………。
「お前等~、席にちょっと着け~。」
そう言って、担任の『末田 憲哉』[matuda kenya]こと『末やん』が来た。
「末やぁん、なにすんのぉ~。」
ガタガタと音を立てながらたくさんのクラスメートが座っていく中で、1人の男の子が末やんに言った。
「今から、席替えをしようと思ってる。」
……………シーン…………。
誰1人として喋らなかった。
しかし、それはほんの一瞬にしか過ぎなくて…………。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「やったぁぁぁぁぁ!!!!」
雄叫びと共にクラスが騒がしくなった。
あたしはそんな光景をボンヤリと眺めていた。
席替えかぁ~、実紗と龍雅くんが近くに居てくれたら良いのになぁ。
すると、末やんはあまりの生徒の煩さに耳を塞ぎながら。
「静かにっ!!!!席は自由にして良いからなっ!!!!」
そう言って、そそくさと帰っていた。
末やんもこんなになるの考えれば普通に分かるのに…………。
末やんの去って行ったドアを眺めていると………。