数日後、私は友子から彼の噂を聞いた。
それは私にとって良い噂ではなく、悪い噂だった。
昨日、彼と恵理奈ちゃんは一緒に帰ったらしい。
学校の近くの神社を通る時、暗く人の気配がない神社を怖がった恵理奈ちゃんは彼にくっついて歩いたらしい。
その2人の姿はまるでカップルみたいだった…って。
私はその話を聞いて少し泣きそうになった。
それを見た友子が慌て付け足した。
「…でっ、でも2人は付き合ってないって!!大丈夫だよ、藍!頑張ろうっ!!」
2人が付き合うのは秒読みなのかもしれない。
でも、私は彼が好きだった。諦めたくはなかった。