「次は〜伏見稲荷神社前〜…」
アナウンスが流れて
バス停に止まった。
「降りるか…」
私達はバスを降りた。
伏見稲荷神社には
鳥居がたくさんあった。
チャリンッ
『あっ!』
「どぅした?」
草むらに樹莉とお揃いで買った
キーホルダーを落としてしまった。
『キーホルダー落としちゃった…ちょっと探して来るから先に行ってて?』
「俺も捜すよ。どんなの?」
『えっ⁈いいよ!悪いから。』
「いいって。どんなの?」
『…ありがとう。テディベアのキーホルダーなんだけど…』
「わかった」
そぅ言って玲司くんは
草むらに入って探し出した。
私も玲司くんの後を追って
草むらの中に入った。
「櫻庭ーあった?」
『なぃ…』
どれだけ探しても
キーホルダーは見つからない。
私はもっと奥に入った。
すると、小さな神社が見えてきた。
ん?
何か変…。
近づいてみると、
あ…紐が曲がってる…。
私は近くにあった台に登って
紐を直した。
『よし…これでいいかな?』
すると、突然
ガタンッ‼
『きゃぁっ‼』
物凄い音を立てて
台が揺れた。
視界もグラグラ揺れている。
どぅなってんの⁈
地震⁈
何かどんどん吸い込まれていくような
感じだ…。
そこで私は意識を手放した。