そんな事を悶々と考えて歩いていると



自販機の前で真哉達の姿が見えた。



「し・・！！」



呼び止めようとしたけど何やらもう一人の男子と楽しそうに雑談してる。



見た事ない男子。



頭が金髪の短髪でツンツン立てて



なんかエネルギッシュな感じの男。



私が声をかけるにかけられない状況にいたら



「ゆづ！何つっ立ってんの？」



真哉が気づき、軽く手を振ってくれた。



「え？あ・・・いや・・・私も何か飲み物買おうと思って」



ちょっと遠慮がちに三人の前に出ると



「ちょうどいいや。コイツ一年の時に同じクラスだった宮本」



真哉がその新顔の男の紹介をしてきた。



「あっ、どーもどーも宮本太陽です！ヨロシクです！」



男はちょっと焦ったように自己紹介をしてきた。



「コレは俺の同じクラスの柚月」



「は、初めまして。海谷柚月です」



なんでこんな自販機の前で改まった自己紹介をしなくちゃなんないの。



てかどう話切り出せばいいのさー。



「柚月何にする？俺出すよ」



愛斗が財布を出しながら話かけてきてくれた。



「あっ、いーよいーよ！この前もオゴってもらったばっかりだし」



「なに？この前って？」



真哉がすかさず聞いてきた。



「この前たまたま部活中の愛斗と会ってちょっと話したの」



「うん。その時に引き止めたお礼にジュースをオゴってあげたんだ」



「へぇ～優しいじゃん愛斗。ポイントアップ狙い？」



真哉はわざとらしくニヤニヤしながら言って来た。