ふと上から声がして見上げると



息を切らせた愛斗だった。



追ってきてくれたんだ。



そんな愛斗の姿を見たらまた目頭が熱くなってきた。



「あのあと・・・真哉・・・あの子に対して・・・・ちゃんと弁解してたよ」



息を切らしながら途切れ途切れ話してくれた。



「今まで・・・完治しても・・・ずっと運動するの避けてたけど・・・・今日アイツが出させてくれたおかげで・・・またバスケの楽しさ実感できたから・・・すごい感謝してるから・・・そんな事二度と言うなって・・・・」



はぁはぁ言ってる愛斗はそう話すとペタンと地面に座った。



「だから・・・柚月は悪くないよ?だって知らなかったんだもんな」



ニッコリ微笑むと、少し震えてるあたしの手を優しく握ってくれた。



愛斗の体温と心の温かさが染みてきて



優しい気持ちになれてやっと笑顔が作れるようになった。



「愛斗・・・・あのね・・・・」



「うん?」



「・・・・ありがとう」