向かった場所はいつもたまってる階段。



球技大会中だからそこには誰も座っていない。



遠くで歓声が聞こえてくる。



そこに座ると涙をぬぐった。



こんな風に自分の感情が分からなくなったのは初めてかもしれない・・・・。



今までのあたしだったらあそこで言い返してたと思う。



でもできなかった。



ううん、言い返せなかったんだ。



だってあの子が言ってる事は正しいから。



真哉の体を心配するのは当たり前な事だから・・・・。



「柚月!?」