「ピーーーーーッ!!」



突然大きな笛の音がしていったん試合が中断された。



ウチのクラスの一員が床に足を抱えてうずくまってる。



数人駆け寄って様子を見てるが



とても試合を続けられそうにもないのが遠目でも分かった。



「わぁ痛そう。ただの捻挫ならいいけど・・・・」



「スポーツに怪我はつきもんだからなぁ」



周りの観衆が息を呑んで様子を見守る。



コートの中の生徒同士がなにやら話してる様子が視界に入った。



そしてウチのクラスの男子がギャラリーを見上げて叫んだ。



「ウチのクラスの誰か!試合出れる奴出てくれ!補欠がいない」



その言葉に周りがざわざわし始めた。



「バレーやってる奴でもいい。誰か頼む」



「・・・・真哉手あげなよっ」



あたしはワクワクして真哉の手を掴んだ。



「ばっ・・・アホ!やるかっ!」



「はいはーい!!ここにいまーす」



嫌がる真哉の腕を無理矢理挙げてあたしは叫んだ。



みんなの視線がグツと集まる。