「居た居た!おい!ゆづ!」



体育館の入り口から真哉が顔を出してきた。



隣には愛斗もいる。



「お前俺を強制的にバスケにしやがったクセに何サボってんだよ!」



「何よー。嫌なら出なきゃいいじゃんかー」



うちわで扇ぎながらめんどくさそうに答える。



「いや、今まで散々逃げ回ってた所を捕まえたばかり」



愛斗がクスクスと笑う。



「じゃあ何しに来たの」



「次ウチのクラスだから見るだけ見ようぜ!」



「ヤダよー。暑いしうるさいし」



「いいから!悪ィ!借りるわ」



ポカンとしてるミウ達の前で



無理矢理腕を掴むと体育館の中へと引っ張って行った。



うわっ!ヤダッ!



熱気でムワっとする!



二階から見下ろすとすでに試合が始まっているようで



動き回ってる選手の中からどれがウチのクラスなのか把握するのに時間がかかった。