「なんだー。バレーかソフトボールに集中してバスケが全然いないじゃないかぁ」



先生が自己申告で出たい種目を選んだ生徒の人数を見て渋い顔をする。



「誰か移動してもいい奴いないか?」



先生の問いかけにクラス中が静まる。



私はピンと来て



「はーい。須堂くんがやるって」



と、勝手に推薦をした。



「なっ!バカ!」



予想外の発言に真哉がものすごく慌てた。



「こんな事が無い限りあんた一生バスケから逃げるでしょ?」



クルっと真哉の方を向くとビシっと言ってやった。



言葉を失った真哉は私の顔を「信じられない」という顔で見つめる。



「おーじゃあ須堂はバスケ、と」



さっそく先生が黒板に書き足した。



「ちょっ!海谷が勝手に言ってんだよ!俺、出ねーからな!」



真哉は立ち上がり先生に猛攻撃を開始。



「どっちにしろ先生が他決めるからなー。じゃあ後はー・・・」



真哉の言葉を聞き流して先生はバスケのメンバーを勝手に決め出す。



諦めた真哉は席に座った。



怒られるかなっと思いきや



真剣な顔をして窓の外を見ている。