「…樹、行くぞ。」
「はいはい、」

ほら、と手を差し出す皐月。
ん、と手を掴む俺。

そうして2人で登校する。


学校に近づくにつれて
だんだん周りがうるさくなる。

でも、そんなの俺には聞こえない。
だって皐月がぎゅっと強く
手を握ってくれるから。