長い屋上への階段を上っても
朝のように息は乱れていない。


ーガチャ

う、眩しっ、寒っ、


天気はいいが、風が冷たい。
そのせいか人は誰も居ないみたいだ。
人がいたら他の場所へ行くつもりだった。


「ふぅ、」

設置してあるベンチにドカッと座る。
人の目がないのをいいことに
だらしなく、くつろぐ。


図書館で借りた本を読みながら
片手でパンを食べ、コーヒーを飲む。

本の内容はミステリー。

ミステリーに殺人は付き物だ。
そして殺人に死体は付き物。
また、殺人に動機は付き物。
動機に人の闇の部分は付き物。

だから、ミステリーが好きだ。