「わかりました。無理はしません…」
「それでいいのよ」
灯に返事をしたあと抱きしめ返す
お互い信頼しているため無理はしてほしくなかった
そんな二人を遠目からそっと見る悠太
奏のあんな顔は初めてみたのだ
そんな二人を見てふっと微笑む
「お兄ちゃんどうしたの?」
「ん?あぁ、なんでもないよ」
子供に問われると優しく答える
すると灯との話を終えた奏がこちらに向かい声を掛ける
「篠原くん、帰るわよ」
「もう話はいいのか?」
「えぇ、充分よ」
「そか。……じゃあオレたち帰るからな」
帰ると言われ子供たちが「えー」と名残惜しくする
なかには、まだ帰らないでと駄々をこねる子もいる
困った二人はしゃがんで分かりやすく話す
「ごめんな、オレたち大切なお仕事やっててさ悪いヤツらを倒さなきゃならないんだ」
「じゃあ悪いヤツらたおしたらまた来てくれる?奏お姉ちゃんも」
「うん。また来るからそれまでいい子で居てね?園長先生の言うこと聞くのよ?」
「うん!」
そう言うと笑顔で頷く子供たち
灯たちに挨拶したあと四つ葉園を出る二人
すると奏が子供たちとなにをしていたのか訊ねる
「そういやあの子たちとなに話してたの?」