三人で話していると「奏お姉ちゃんだー!」と元気な声が飛んできた
「あらあら、もうそんな時間なのね」
奏たちのところに来たのは学校を終えて帰ってきた子供たちだ
小学生組が帰ってきてわらわらと近づいてくる
「みんな久しぶり、元気だった?」
「元気だよー!」
「奏お姉ちゃんいつ来たのー?」
「さっきだよ」
次から次へと質問が飛んでくる
すると一人の男の子が悠太に気付く
悠太も男の子に気付き「こんにちは」と挨拶する
「お兄ちゃんは奏ねーちゃんのお友達?」
突然の質問にちょっと戸惑うが「友だちだよ」と答える
友だち以外の答えと言われても微妙なものなためそう答えたほうが妥当だと思った
子供にあれこれ言っても分かるはずないだろうと考えた
「奏お姉ちゃん遊ぼーよー!」
「ごめんね、今日は園長先生に用事あって来てるの」
「えー…」
久しぶりに会えて遊びたいと言うが奏も忙しく今日は園長先生に用事があった
それはもちろん事実だ
それを見た悠太が……
「代わりにオレと遊ばない?」
と、言う
すると子供たちは目をキラキラさせて「いいの?」と言う
「篠原くん…でも」
「お前は気が済むまで朝田さんと話せよ。オレが代わりに子供たちと遊ぶからさ」