「ふふっ、元気に決まってるでしょ。……あなたが悠太くんね。さっき紫乃さんから聞いたわ。私は朝田灯って言います」

「篠原悠太です。初めまして」

お互い自己紹介を終えると程よく陽当たりのいい場所に移動をする

テーブルの上には紫乃が用意したクッキーやお菓子、紅茶が置かれていた

「さ、座って」と促すとイスに座る二人
先に口を開いたのは灯だ

「それにしても本当に久しぶりね。相変わらず忙しいのかしら?」

「まあ…そこそこ」

「朝田さんはみず…彼女がいまなにをしているか知ってるんですか?」

灯の口ぶりからして奏がMEEOに入って忙しくしていることをまるで知ってるようだった
悠太はそれが気になり口を挟む

「あ、すいません…急に」

ハッとして口を紡ぐ

一応部外者と思い黙ることにしたが灯は「いいのよ」と優しく言ってくれた
奏もとくに気にしてなくて「聞きたいことあるから聞きなよ」と言う

(……水城ってもしかしてわざとオレを誘ってここに来たのか?)

なんとなくそう思った

そうでなければこんな所に連れて来ない

「さっきの質問だけどね、奏がなぜ忙しいの知ってるのかって話だけど。彼女を引き取った弥生の仕事にそのまま奏が関わり始めたからだいたいは知ってるのよ」