碧人との面会から一週間
黒羽対策は本格的に行われてる

いつ何が起こっても分からない状況だ
大きな会議もこれから何度もされることだろう

そんななか、奏は街中にいた

「………」

いつもと変わらない日常の風景や景色
これがいつ壊されるか分からない

だからこそ不安にさせないように一般の人たちにはいつも通りにすることにした

そんなことをぼんやり考えながら歩いていると誰かとぶつかる

「わっ…」

「あ、わりぃ…って水城?」

「え…?」

聞き覚えのある声に顔を上げるとそこには悠太がいた

「篠原くん…」

「悪い、ケガないか?」

「うん、大丈夫」

街中で会うことは珍しかった

「篠原くんは買い物?」

「いや、ちょっと街中をプラプラとな…。何となく落ち着かなくて」

「なるほどね…」

黒羽百合華との一件以来この先なにが起きるか分からない状況に悠太は落ち着かなくて街中を歩いていた

そんな悠太を見かねた奏は「一緒にどう?」と誘う

「一緒にってどこに?」

「まあ、ちょっとね…」

返事に濁す奏
簡単に教えてはくれないことはくらいわかっていたが悠太は彼女のことをあまり知らない