しとしとと、雪の多い冬。 歩けば、すっぽり足がはまってしまいそうなこの道を咲奈と手を繋いで帰る。 幸せな時間。 二人だけの時間。 でも、咲奈の心には正紀。 そして、正紀の心には、あたし。 その意味をよく理解した、まだ17のあたし。 この恋はきっと誰も幸せにならない。