咲奈はそう言って笑った。


綺麗な顔で笑った。


どこかホッとしている自分が居て。
傷付いてる自分も居た。


でも、不思議だ。

傷口から流れる血は、


あたたかくて、あたたかくて。



あたしまで笑顔にさせてくれる。