「それから!!! もう一つ聞いていいかな?!」

「えっ?? あっ、別になんでも聞いてくださいって感じ!!」

「・・・・”人を好きになる”…って、前岬さんにとってはどんな感じ??」


なっ!!!

いきなり何のお話でしょうか?!?!?!


「あっ・・・・・?」


しまった・・・

全身が質問の意味を理解しきれず体が硬直してしまった・・・・


「あっ、あっ!! いやっ!! ごめん!!! 変な質問だったね!!! もう、いいやっ!!!忘れて忘れてっ!!!」焦焦))

手の平を大きく左右に振って全力で今の事をなかったことにしようとする来田くん。

顔が明らかに赤面しているのが夕焼けのなかでもはっきりわかる。



なんだなんだ??

あたしが来田くんの事好きかもってもしかして気づいちゃってるのか・・・??

そっ、それは困る!!!

まだよく自覚していないとはいえ、困る!!!


「あっ、僕ここで曲がらなきゃ…。 ありがとう…なんか、いろいろと…」

「いやいやっ!! こちらこそ!!! なんかいっぱい話してくれて…。 おかげでちょっと来田くんと関わりやすくなったわ!! あははっ」

「そっか…よかったよ…。 じゃ、じゃあまた明日だね。 じゃあね!!」

「う…うん!! また明日!!」


あたしたちは別れの挨拶を済ませて早歩きで自分の家へと戻った。

やっぱりいい人だった・・・・
来田くん・・・・


明日は土曜日だけど合唱の練習があるからね。

よぉーし!!!

頑張るぞぉ―――っっ!!!