・・・・・

と、休み時間が終わる1分前。
上杉がやけに疲れた様子で戻ってきた。


女は怖いだろ?
ざまぁ見ろってんだ。

まぁ、あの楓音には感謝したくないけど。

「で? 結局何してたの。」

「ン・・・・? 散歩・・・・・・。」

「楽しかったぁ~??」

「全然・・・・・。 沖縄の女の子はこんなにうるさくない。」

なれないのね。

はははっ。


キーンコーンカーンコーン・・・・

「起立。」

「礼。」

「「「お願いします。」」」

「着席。」




10分後・・・・・。





「はいっ!! ここがね、こうなってね♪ こうなるんだよぉーっと♪」

チョークカンカンさせながら先生が言う。

いやぁ、テンションが高いですな。 この先生。

今は英語の時間。

松下 凜々子 (まつした りりこ)先生。
中学の時軽く帰国子女だったらしい。
めったに怒らない、明るく元気なハイテンション先生。

あたしはこの先生大好きなんだけど、さっきから隣でさぁ、ぶつぶつなんか言ってんの。

あ゛ー。 英語だりぃだの、先生テンション高すぎだろだの。

うるさいッツーの!!

「もっとまじめに授業受けられないわけ?!」

「うるせーのぉ。 俺は何が一番嫌いって毛虫の次に英語が嫌いだよ!!」

「そりゃざんねん。 あたし英語だぁ~~~い好きっ!! 気が合わないようで悲しいです。」


「はいはぁ―い?? そこ、楽しそうねぇ~? じゃぁ、この問題解いてもらおうかなぁ~」