――――アメリカに留学して9か月経った頃。 貴重な休みの日だった。 ♪~♪♪~ 突然、あたしの携帯が鳴った。 疲れ切っていたあたしは着信画面も見ずに電話に出た。 『もしもし』 相手の声が聞こえた途端、あたしは飛び上がった。 「隆太くん!」 隆太くんから電話をかけてきてくれるなんて珍しい。 いつもはあたしから電話をかけている。 『勉強はどう?』 懐かしいような安心できる声にうっとりしながら答える。 「もう毎日大変!」