「…俺は…それでも…」



その時、扉の所に人影が見えた



あれは…りっちゃん?!



りっちゃんはこちらを見て驚いていた



私と目が合うとりっちゃんは走り去ってしまった



「待って!」



私は洸ちゃんを押し退けて、反射的にりっちゃんを追いかけていた



何で?何でりっちゃんが?



りっちゃんを見つけ、私は腕を掴んだ



「りっちゃんっ…」



「陽菜…」



りっちゃんは泣いていた



「りっちゃん、どうしたの?バイトは?」



「忘れ物…取りに来たの」