「っ?!」



一瞬、何が起こったのか理解できなかった



私は今、洸ちゃんに抱き締められてるんだ



「は、離してっ!」



私がそう言って離れようとすればするほど、洸ちゃんの力は強くなった



「俺、陽菜が好きだ。ガキん時からずっと好きだった」



洸ちゃんがそんな風に思ってくれていたなんて…



私が先輩と付き合ってから辛かったのかな…



「俺、陽菜を守りたい。守りたいんだ」



「洸ちゃん…私は…」



私は無理だよ…



今でも先輩を忘れられないの…



「ごめんなさい。ごめんなさい洸ちゃん…」



そう言うのが精一杯で…



私の瞳からは涙が溢れていた