「自宅が百瀬の姉ちゃんの工房だからさ。通って教えてもらいながら作ってた」
「そう、だったんだ……なんだ……私、てっきり……」
いつの間にかこわばっていた体から、一気に力が抜けていくのを感じた。
そんな私の姿をリクは小さく笑って、手に持った箱からネックレスを取り出す。
「オレからのクリスマスプレゼント。受け取ってくれる?」
「い、いの?」
「モチロン。てか、受け取ってもらえなかったら世界に絶望するレベルで落ち込む」
オーバーな表現に私の頬が緩んだ。
プレゼントをくれるだけでなく、わざと空気を和らげてくれるリクの気遣いにも感謝しながら私は頷く。
「ありがとう。すごく嬉しい」
「良かった! んじゃ、つけてあげる」
正面から、リクの腕が私の首の後ろにまわる。
いきなり近づいた距離に、私の心臓が高鳴って。
恥ずかしさを誤魔化すように思いついた話題を振る。
「このネックレス、ブローチとデザイン似てるね」
「うん。意識したから」