「先生の過去のことって、今までの彼氏は知ってたんですか?」
「――」
一瞬、言葉に詰まったわたしに、彼は首をかしげる。
「あっ……、うん。ひとりだけには話したよ」
「ひとり?」
「高2のとき付き合ってた人に」
それを言ったとたん、瑠衣の唇がとがった。
「どうしたん?」
「いや、なんか、ちょっと嫉妬っちゅーか。
俺がそのときに出会ってたら、もっと早く支えてあげたかったなあって」
「何言ってんの」
わたしは笑った。
だけど瑠衣は大真面目だ。
「だってその元彼は、先生が子供時代のこと思い出して一番辛いときにそばで支えてあげたんやろ?」
「んー。まあ、昔のことやし、ええやん」
わたしはすっと立ち上がった。
「ほら、もう12時過ぎてるで。子供は帰って寝る時間」
「は? なんでいきなり子供扱いやねん」
「子供やもん」
瑠衣は不満をもらしながらも、素直に立ち上がってわたしの後を追いかけてくる。
「――」
一瞬、言葉に詰まったわたしに、彼は首をかしげる。
「あっ……、うん。ひとりだけには話したよ」
「ひとり?」
「高2のとき付き合ってた人に」
それを言ったとたん、瑠衣の唇がとがった。
「どうしたん?」
「いや、なんか、ちょっと嫉妬っちゅーか。
俺がそのときに出会ってたら、もっと早く支えてあげたかったなあって」
「何言ってんの」
わたしは笑った。
だけど瑠衣は大真面目だ。
「だってその元彼は、先生が子供時代のこと思い出して一番辛いときにそばで支えてあげたんやろ?」
「んー。まあ、昔のことやし、ええやん」
わたしはすっと立ち上がった。
「ほら、もう12時過ぎてるで。子供は帰って寝る時間」
「は? なんでいきなり子供扱いやねん」
「子供やもん」
瑠衣は不満をもらしながらも、素直に立ち上がってわたしの後を追いかけてくる。