何故野村…透が私に何でも言う事を聞かせ様としたのか
それは、三週間前。
図書室。
「………」
「とぉるー」
「ねぇー、何してるのぉ?」
「とおるー」
…うるさい
私がうるさいと思ってすぐ、
「うるさいよ、君達」
私の幼馴染の海がきた。
海は図書委員で、無愛想なので友達が居ないから、と一緒に帰っていた。
私も友達が居ないのだ。
「海っ、」
私が海に駆け寄ろうとすると、
ガシッ
ん?
腕を掴まれた。
「あんた、海と知り合いなの?」
「…別に関係なくない?」
素っ気なく返す。
「んー?あるんじゃない?」
「は?あっそ、良いから離して」
「紫乃、やめろ」
「海、この人知り合い?」
「生徒会長だぞ?」
「ふぅん?こんな人が生徒会長なんだ」
「紫乃、そんな言い方するから友達居ないんだぞ」
「海に言われたくない」
無表情の二人の言い合いを見ていた透。
「君みたいな人が生徒会に居たら良いな」
ニコッとする透。
「作り笑い上手いね、生徒会長さん」
紫乃も作り笑いを返す。
「じゃあ、紫乃、テストで勝負しようよ」
「テスト?別に良いけど、名前、呼ばないで」
「じゃあ紫乃さんで。負けた方はなぁんでも言う事聞いてね?」
「はっ?会長さん、負けるよ?」
「おい、紫乃」
止めようとする海、しかし紫乃は無視する。
「そっ?まぁ、よろしく」
そして、海と帰った。