「え…と、今回の話ってなんですか?」

先生の話にまったくついて行けていない私。

「は!?まだ聞いてなかったのか?」


そして少し驚いた顔をした先生。

お互いの会話がまったくかみ合っていないことくらいは分かった。
まだ?聞いてなかった?…なんのことだかさっぱりわからないぞ?


「まだ?」

私は何か聞き忘れているの?え、なにを!?誰に?どんな内容の?学校のこと?だよね?きっと。
なんだろう。

「ふーん。ま、いいか。よし、ほら。」


私に先生が封筒を手渡してきた。
何も書かれていない白い和封筒。一体、これがなんなんだ?

「封筒…?」


何が入ってるのかな?


「なに、中身気になるわけ?」


「はい。あ…いえ、えっと……はい。」


「クスッ。本当にわかりやすくて面白いな。」


先生は本当に楽しそうに笑っている。
さっきから、この短時間で始めて見るいろいろな表情を見て…なんだろう。
ドキドキが止まらない。

まあ、こんなイケメンの笑顔を見ちゃえば誰でもドキドキしちゃうよね。


「…You are mine. I don't pass anyone.」


英語?…何て言ったのか全く分からない。


「な、なんですか?」


「ヒミツ。ほら、授業始まるぞ。」


「あ、本当だ!!失礼しましたぁー!」






“…You are mine. I don't pass anyone.

…お前は俺のもの。誰にも渡さない。”





一体、私はなんのために呼ばれたんだろう。
まぁ、いいか。考えても分からないし。


それよりも、教室に急いで戻らないと!!
次の授業に遅れちゃう!!って…たしか次は英語だ。
あれ…?英語ってことは先生の授業じゃん。


「結香ちゃーん!おかえりー♪!!」


「あ、うん。ただいま。」


「えへへー♪」


「なんだお前は(笑)」


まー、朝からテンション高いこと。まぁ、それもるいちゃんの良いところなんだけど。


「あぁー…次は英語だよね?」


「そーだよー。」


てか、るいちゃん…ニヤニヤしてますよ?なんか、喜んでるし(笑)なんとなくだけど、るいちゃんが考えてることが見える。本当、分かりやすすぎ。顔に出てるよ、るいちゃん。