さゆりはそう言って私に行っていいよと笑顔を向ける。 でも、残念ながら私に仲のいいお兄ちゃんなんていない。 私は一人っ子なのだ。 「うん、ごめんね。」 私はもう一度二人に謝って、雨の中あいつの元へと向かった。