「すみません、忍先輩。
とりあえず私、保健室で処置してもらってきます」



思ったより深く切っちゃったようだけど、せめて止血させないと血みどろサンデーになっちゃうもんね。←笑えない


また今日もやったかと言われちゃうかもしれないけど、早く世良先生のところに行かなくちゃ。




「…心花ちゃん」



「はい、忍先輩」



血が落ちないように自分用の布巾で指のまわりを覆って部室を出ようとした時、忍先輩が私を呼び止めた。


他の部員たちはサンデー作りに集中してる為、私と忍先輩のまわりには誰もいない。


だけどチラッとそれを確認した忍先輩は、私に気を遣ったのか声を潜めて言ったのだ。



「…尚人の事で、考え事してたの?」



「――――っ!!?」



忍先輩のズバリ図星に、私はギクッとして顔が固まってしまった。