「…まだ転入して1週間足らずやけど、みんなええ奴らばっかやなぁ」



「あ、ホント?
て言うか、まだ1週間なんだ。
なんか、もうずっと赤坂くんといるみたいだね」



赤坂くんが転校してきて、いきなり隣の席になったんだよね。

バリバリの関西弁に意味で、時折意味がわからなくてからかわれたっけ。


特に、いきなり「レイコが欲しい」とか言ってきた時には、ドキが胸っとしたんだからっ



「オレこんな性格やけど、ホンマは気ぃ小さいねん。
転校して友だちできんかったらって、めっちゃ気ぃ遣ぅてたんやけど。こりゃ取り越し苦労やったわ」



「えーっ?赤坂くんが気が小さい?
ウソだぁ、あんなにギャグばっか言ってんのに」



散々ボケ三昧でどうしようかとさえ思ったってのに、あれが気を遣ってるとか考えらんないよね。



「あぁ、それは…相手が梅シュやから…やろうなぁ…」



夕陽の座ってた真ん中のイスの分、カウンター席に並んで座っている私と赤坂くんは距離があるんだけど。



じっとマジメな顔してこっちを見つめる瞳に、私は言葉が詰まった。



…え……

それも、いつものボケだよね?


ツッコミ…早くしなきゃ…っ