「オイ、お前!
高校生がこんな時間まで外をフラフラしていやがって!
良いと思ってんのかっ?」



「っ!!」



声の主を目の当たりにして、私は思わず息を飲んだ。


頭はもの凄い金髪に染め上げ、耳には血のような真っ赤なピアス。

見るまで音には気付かなかったけど、まるで私を追いかけてきたのだろうか、身体よりも大きなバイクに跨がっているそれは…



いわゆる不良、もといヤンキーって奴だ!!


えっ
私、ヤンキーに絡まれた!?




「お前みたいに平気な顔して不健全な生活送る奴がいるから、後から真似して夜中にうろつく輩が増えるんだよ!」



「あ…あの…っ」



不健全な生活って、私の事?

夜中って、まだ9時にもなってないんだけど…?



「ガキはたくさん野菜食って、さっさと寝やがれ!」



「ひゃあっ!」



跨がっていたバイクから降りて私に近寄ってきた金髪ヤンキーに、私は怖くなって後ずさりした。