相変わらず武藤くんとはおしゃべりが弾んじゃって、課題が進まない。


そんなこんなで、ほら!
菅野先生が採点に来ちゃったよぉ。




「ごめんね、武藤くん!
私の事はいいよっ
先に帰って!」



そうやっていつも武藤くんを待たせてるのは私なのだ。

同じようにおしゃべりしていても、武藤くんは課題をさっさと終わらせているのにね。

この差って何だろう。




「大丈夫ですよ。
僕は心花先輩の事、待ってますから」



「んー、でも迷惑かけたくないから…」


「迷惑なんかじゃ、ありません!」



「武藤…くん?」



いつもと違う武藤くんの様子に、思わずその顔を見つめてしまった。

すると武藤くんも、同じように私の顔を見つめていた。


スゴく、真面目な顔で。