そんなわけで。
今年の部活見学会も最終日の今日は、特に一番の盛り上がりを見せた。
案の定、忍先輩のチーズスフレは大人気で、あっと言う間になくなってしまったようだ。
私のマフィンもそこそこ貰い手があり、時間までには完売できた。
…のだけど。
この時間帯、現れると思っていた人物が見えなくて、私は終始ソワソワしていた。
「どうしたの?心花ちゃん」
「えっ、あ…っ
…小沢先輩、食べに来ないなぁと思って」
あ、つい口が滑っちゃった!…と思ったけど。
心配して覗き込んだのが忍先輩だったから、特に勘ぐられる事もなかった。
他の部員が聞いたら、小沢先輩を待ってるのを怪しく思っちゃうよね。
「ん、尚人の事?
さすがに最終日は、部の方に行ってるわよ。
一応キャプテンだものね」
「………あぁ…」
期待していた分、ガクッと力が抜けたのが自分でもわかった。
小沢先輩に食べてもらおうと思って、一番キレイに焼きあがったのは取っておいたのに。
渡せないのかぁ…。
今年の部活見学会も最終日の今日は、特に一番の盛り上がりを見せた。
案の定、忍先輩のチーズスフレは大人気で、あっと言う間になくなってしまったようだ。
私のマフィンもそこそこ貰い手があり、時間までには完売できた。
…のだけど。
この時間帯、現れると思っていた人物が見えなくて、私は終始ソワソワしていた。
「どうしたの?心花ちゃん」
「えっ、あ…っ
…小沢先輩、食べに来ないなぁと思って」
あ、つい口が滑っちゃった!…と思ったけど。
心配して覗き込んだのが忍先輩だったから、特に勘ぐられる事もなかった。
他の部員が聞いたら、小沢先輩を待ってるのを怪しく思っちゃうよね。
「ん、尚人の事?
さすがに最終日は、部の方に行ってるわよ。
一応キャプテンだものね」
「………あぁ…」
期待していた分、ガクッと力が抜けたのが自分でもわかった。
小沢先輩に食べてもらおうと思って、一番キレイに焼きあがったのは取っておいたのに。
渡せないのかぁ…。