チャイムが鳴り終わった後、担任の先生が来て朝のホームルームが始まった。



それから続けて1時間目の授業が始まったんだけど、私の頭の中にはもう世良先生の言葉がずっと離れなかった。




――『うちの校内にチャペルがあるだろ?
その中央にある十字架の前で、好きな男に告白してごらん。
きっと、女神さまが祝福を授けて下さるぞ』



祝福って…どういう意味なんだろう。

絶対上手くいくって事?



例えば、もし小沢先輩をチャペルに呼び出して告白したら、女神さまが祝福を――――…?




「って!
そんなのあり得るわけないじゃない!!」




「…梅津さん?」



「Σはっ」



シンと静まり返った教室に、クラス全員の私を見る視線が痛い。



「いえ…何でも…」



あー…授業中なのにやっちゃいました、私。