すっかり暗くなってしまった通学路。
ドキドキ緊張もしちゃうんだけど、初めて一緒に歩く小沢先輩との時間が楽しくて仕方なかった。
でもそれも、いよいよ後はこの道をまっすぐ行けば家に着く――――…って時だった。
「あ。
あれは…っ」
その先を向こうに向かって歩くある人物に気付いた私は、小沢先輩を置いて手を振って駆け寄った。
「お姉ちゃん!」
「…心花?」
リクルートスーツを着たお姉ちゃんは誰かスーツ姿の男の人と一緒に歩いていて、私の呼び声に気付いて振り返った。
「今帰りなの?
心花の学校、今日学園祭だったのね。ここからでも聞こえたわよ、花火の音。
ね、専務?」
「あ、ホント?
今年の学祭、スゴく楽しかったんだよぉ」
…と、まぁ一応言ってみたけど。
私は「ね、専務?」とお姉ちゃんの振った隣の男の人に視線を向けて見た。
キリッと着こなしたスーツに、スゴい真面目そうな雰囲気を臭わせる30代後半っぽい感じの男性。
前にも遠くからだったけど、一度見た事がある。
以前お姉ちゃんが「鬼専務」なんて言ってたこの人が、あの小沢専務さんなんだ。
ドキドキ緊張もしちゃうんだけど、初めて一緒に歩く小沢先輩との時間が楽しくて仕方なかった。
でもそれも、いよいよ後はこの道をまっすぐ行けば家に着く――――…って時だった。
「あ。
あれは…っ」
その先を向こうに向かって歩くある人物に気付いた私は、小沢先輩を置いて手を振って駆け寄った。
「お姉ちゃん!」
「…心花?」
リクルートスーツを着たお姉ちゃんは誰かスーツ姿の男の人と一緒に歩いていて、私の呼び声に気付いて振り返った。
「今帰りなの?
心花の学校、今日学園祭だったのね。ここからでも聞こえたわよ、花火の音。
ね、専務?」
「あ、ホント?
今年の学祭、スゴく楽しかったんだよぉ」
…と、まぁ一応言ってみたけど。
私は「ね、専務?」とお姉ちゃんの振った隣の男の人に視線を向けて見た。
キリッと着こなしたスーツに、スゴい真面目そうな雰囲気を臭わせる30代後半っぽい感じの男性。
前にも遠くからだったけど、一度見た事がある。
以前お姉ちゃんが「鬼専務」なんて言ってたこの人が、あの小沢専務さんなんだ。