「はい、これで大丈夫。次は気を付けてやるんだよ。
…って、もう何度言った事か」



「…はい、すみません。ありがとうございます。
とりあえず今日は、もう切らないように気を付けますね」



世良先生にキレイに医療用テープで巻いてもらい、何とか手は使えるようになった。

水で濡らさないようにしないとだから、後でビニル手袋つけなきゃ。



「おいおい、その手でまだやる気かい?
いくら部活動でも、今日はもう止めといた方が…」



「いえ、私は部活を頑張らなきゃいけないんです」




自信をなくしそうになってたんだけど、忍先輩に励まされて少し元気出ちゃった。


学祭、何をするのかはまだ聞いてないけど、でもあんな風に言ってくれた忍先輩の為にも頑張りたいの。



「世良先生、今年の学祭、料理部はやりますよー!」