『どう? 美味しい?』



スーパーで売っているような市販のマフィンと違ってしっとりしてて甘すぎず、胡桃やチョコチップが口の中でアクセントになっててスゴく美味しい!


こんなのが、学校で簡単に作れちゃうなんて――――っ!!



『美味しい……です』



『良かった。
ごめんなさいね、今日はもうこれしかないのよ。
明日はもっと早くに来るといいわ。美味しいもの、沢山用意しておくから!』



料理部。

私もここに入部すれば、こんな美味しいマフィンを作れるようになれるかもしれない。


サッカー部のマネージャーにはなれそうにないけれど。

ここでお料理をいっぱい勉強して、いつか小沢先輩に美味しくてお腹いっぱいになれるお料理を食べさせてあげる事ができるようになれば――――…




そう思って、私はそんな事を夢に描きながら、この料理部に入部を決めたのだ。