ウチの寮は町から少し離れたところにあって
山の直前にある

山と言っても
それほど大きな山ではない

あたしは山の上から夕日や町の景色を見るのが好き

何かが起きたら
必ずここに来るんだ

今日は…あの頑固なガキに出会ったからね
癒されにね

でも山を登ってる途中
もう一人 景色を見てる人を見つけた

その 逆行で見えにくい横顔を見て
あたしは叫んだ



「あたしの名前は豊可 霞!」