「俺にはそんな友達いない。
 それどころか友達もいない。」

「……お前、哀しいな」


憐れみを含んだ視線が少し痛い。


「つーかンな事言われたら俺にも友達いないことになんじゃーんっ。俺もまぁーじカナシー」

「何言ってんだ。お前はクラスどころか学校中で人気だろ。友達なんてたくさん………」








「いンや、俺の友達はお前だけだ」


雨の降る音が、今だけ一瞬聞こえなくなった……気がした。