私が小さく、


「さあ……」


と呟くと、郁美は堰を切ったように泣き出し、別れた不満や未練の気持ちを吐き出した。


これで何人目だろう。


郁美は昔から彼氏が途切れるということがほとんどなかった。


そんな私の友達、内藤郁美。


綺麗に染められた栗色の髪は、柔らかくサラサラなストレートで、風が吹けばそのセミロングの髪から、シャンプーのいい匂いがふわりと広がる。


そしてその美しい髪の毛は、彼女の白く陶器のように滑らかな肌を一層映えさせた。


身長は155センチと小柄で華奢で、女の私でもお姫様抱っこができそうなくらいだ。


そして顔。


小さな顔には、黒目がちな大きな瞳、小ぶりな形のよい鼻、薄くていつもツヤツヤな唇がバランスよく配置されている。



彼女は女の子が憧れる全ての要素を兼ね備えているほど、可愛く、美しい子だった。