『良かった。
もう目を覚まさないかと思った』




――――それは俺もです。


なんて、言えないが。





『すみません。
迷惑をかけてしまって』


『いや、お前は偉かったよ』


『…あの女性は…?』


『お前のおかげでなんとも。
とてもお礼をしたがっていた』




それは良かった。




俺の行いは無駄ではなかったようだ。