気が付けば、もう夕食の時間帯になっていて。



さすがに戻らなければ、と


本を棚に戻し入れ、再び病室へ向かった。



廊下に、オレンジの光が差し込み


まるでお菓子のような色に染め上げる。





あんなにたくさんの人で埋まっていた待合室は。


すっかり、ガラン、と少なくなっていた。




ということは、おじいちゃんももう少しで終わるかもしれない。





そして、身体を蝕む闇も活動を始めたみたいだ。







あたしは、病室へ向かう足を、より一層早めた。