それで今、練習中のお菓子を持ってきてあたしに食べさせたって訳です。 「どう、美味い?」 凛人があたしの顔を覗き込む。 「おっ、おいしーー!」 「なら、よかった」 凛人は優しく笑う。 「凛人ってこんな笑い方もできるんだ」とあたしが言うと「何、俺に対する嫌味?」と苦笑する。 「ごちそうさまでした!」 そう言って凛人から離れる。 凛人って、なんでもできるんだ… 羨ましいな。