それから、しばらくの間沈黙が続く。 その沈黙を破る様に市原君が言った。 「家まで送る。結構遅くなったし」 えぇっ、そこまでしてもらっちゃダメでしょ! あたしはとっさに 「だ、大丈夫です…1人で帰れますから」 と頭を下げる。 こんなの悪いじゃん。 すると市原君はあたしの腕を引っ張って 「いいから!文句言わずに黙って送られろ」 ぶっきらぼうに言った。