しばらくして、市原君が顔を離す。 そして「ご褒美サンキュー」と言った。 街灯の灯りが丁度ないところ。 市原君の表情が…見えない。 いつもみたいに、意地悪な顔、してるのかな……… そんな事を考えてたら、あたしの後ろから走ってきた車のライトが市原君の顔を照らした。 「あ…」 そこにいた市原君は、顔を真っ赤にしていた。