練習前なのに体温上がっちゃったら大変な事になる…
「じゃ、まずは準備運動。練習前に怪我したら練習できなくなるからな」
「そ、そうですね」
そして、入念に準備運動をした。
「じゃ、千尋は短距離だからな。短距離はスタートダッシュが大事なんだ」
そう言って、市原君はクラウチングスタートの態勢になる。
あたしもそれを真似して練習を重ねる。
1時間くらい練習したかも…。
辺りはすっかり夕焼け空。
「よし、今日はここまでにするか」
市原君が立ち上がる。
「ありがとうございます」
市原君のお陰でスタートダッシュはだいぶものになってきたかな?って感じ。
市原君の教え方も、凄くわかりやすかったし。
自転車置き場に行く。
「あの、今日はありがとうございました」
あたしが頭を下げる。
「いいって。また今度、教えるからな」
市原君が笑って言う。
「はい、ありがとうございます」
そしてそこで別れた。