「……だから、信じて。俺を。言ったじゃん。俺が千尋を守る、って」


「…うん」








あたし達が出会ったあの日。


震えるあたしに、凛人が言ってくれた言葉。




"俺が千尋を守る"



"あ…ありがとうございます"





…そうだったね。


あたしは確かに、ありがとうと言ったんだよ。





「ずっと、一緒にいたい」

「うん」



そう笑った凛人は、やっぱり少し震えている。



でもあたしは、信じる。


凛人を疑わずに、信じ続けるよ。







もうすぐやってくる夏。


夕日が2人を優しく照らしていた。