入ると、中には他にも数人の女子がいる。
七花ちゃんを含めた女子組があたしを取り囲む。
知らない子も何人かいる。
それにしても、あたしなんかに一体なにがあるんだろう?
色々と考えていたら、七花ちゃんが口を開く。
「あんたさぁ、凛人に近づかないでくれる?」
…へっ⁈
あたしが目を丸くしていると
「凛人と一緒に登校するなんて…っ!」
と、七花ちゃんが拳を握りしめる。
あっ、昨日の事だ。
でもあれは助けてもらっただけ。
あとは何にもない。
「それで勘違いしてんのかしんないけど、昨日の放課後2人きりで話してるしさ。本当、調子に乗んないでくれる?」
七花ちゃんが鼻で笑う。
調子に乗ってる様に見えるのかな…
っていうか、昨日の放課後の事なんで知ってるんだろう?
七花ちゃんは続ける。
「だいたいさ、フツーに考えたらわかんない⁈凛人とつり合うのは、七花しかいないでしょ?」
あたしは遂に言う。
「すいません。そういうの、よくわからないです…」
語尾がどんどん小さくなっていく。
七花ちゃんを見たら凄い睨まれたから、怖くなってしまった。